2013年03月07日
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三百字小説『英数をねらえ』

Written By: 遠野秋彦連絡先

「大岡、おまえにはテニス進学のオファーが来ている」

「はい、コーチ」

「しかし、最低限の基礎学力が無いとさすがに合格にできないそうだ。英語と数学の基礎を何とかしろ!」

 大岡は必死に勉強した。

 しかし、テニス馬鹿の脳は、そう簡単に英語や数学を受け入れなかった。

 業を煮やしたコーチは最後の手段を執った。

「オレの夫人で替え玉受験だ!」

「しかし、女には交換できる玉がありません!」

「男の玉だって交換できないよ」

 結局、大岡は英数を勉強した。

(遠野秋彦・作 ©2013 TOHNO, Akihiko)

遠野秋彦